Cloudflare Workersを活用した独自URL短縮・転送システムの開発

プロジェクトの概要

マーケティング施策やSNSの告知等で広く使用される「URL短縮および転送システム(URL Shortener)」を、エッジコンピューティング基盤である Cloudflare Workers 上で構築。
既存の外部短縮サービスに依存することなく、自社ドメインを用いた自由で高速な応答を実現する短縮URLの発行を実現しています。現在、弊社内の実業務に加えて、お取引きのあるクライアント企業様向けへの提供システムとして幅広く実運用されています。

概念図

課題解決と実装のポイント

エッジコンピューティングによる極限までラグを無くした転送

URL短縮サービスにおいて、ユーザーがリンクをクリックしてから最終的な遷移先ページが表示されるまでの「転送のラグ(待機時間)」は、直帰率を上げてしまう大きな要因となります。
本システムでは、リクエストの実行環境として「世界中に分散されたCDNエッジサーバー上で即座にコードが走る」Cloudflare Workersを採用。従来のバックエンドサーバー(EC2等)でデータベースを引いてから転送する構成とは異なり、ユーザーに最も近い物理ノード上で直接ルーティングとリダイレクト処理が行われるため、遷移を全く意識させない超高速なレスポンスを提供しています。

通信経路上にスクリプトを挟むアーキテクチャと独自の行動分析

単なる「転送機」にとどまらず、Cloudflare Workersの「ユーザーとサーバーの中間である通信経路上で自由にスクリプトを記述・実行できる」という最大のメリットを活かしています。
ユーザーが転送されるほんの一瞬のプロセスの中で、レスポンス速度を一切犠牲にすることなくリクエスト情報(リファラや各種ヘッダー情報など)を非同期に取得し、独自のアナリティクス基盤へと記録。従来のクライアントサイド(JSタグ)でのトラッキングでは難しかった「サーバーサイド領域での確実で精緻な行動分析・クリック解析」を可能にしました。

Cloudflare Workers経由で蓄積されるアクセス解析データ・行動分析のダッシュボーのモックアップ

技術スタックと選定背景

システムの維持コストを極小化しつつ、転送スピードと解析の拡張性を両立するため、オリジンサーバーを持たない強力なエッジ構成を採用しています。

  • Cloudflare Workers
    すべてのHTTPリクエストに対してエッジサーバー上で直接JavaScript(V8エンジン)を稼働させ、ミリ秒単位での超高速リダイレクトおよびアクセスデータの取得・非同期送信を行う中核システムとして採用。